2005年09月15日
粛正
天木直人氏の存在を知ったのは、「噂の眞相」(いまは休刊)誌上だった。
ほどなく『さらば外務省!』(講談社)を読み、力強い筆力と内容にこころを揺さぶられた。
その後、田原総一郎のTV番組「サンデープロジェクト」に天木氏が出演したのを観て驚愕した。「ひとのいいオジサン」にみえ、筆力から受けるイメージとはほど遠い。そのときの彼の発言は記憶に残っていない。
その後、天木氏のサイトを閲覧し、メルマガを読むようになった。文章はいつも迫力があったし、内容についても同意できるものばかりだった。それにもかかわらず、しだいに虚しさをおぼえるようになった時点で、天木氏の出馬を望んでいる自分に気づいた。
今回、天木氏が小泉首相と同じ神奈川11区から立候補されたのを知ったとき、熟慮の末だということはわかるが、不可思議だった。
「平和への勝手連」の【2005/08/29 出馬の意味】によると、
《天木さんの会見には新聞がほぼ全社、テレビもNHK,TBS、神奈川 テレビなどが来ていて、横須賀市庁舎4階の狭い記者会見室は満杯で、 質問も活発でした。当然、みなさんがおっしゃっている「主張が正しいのは分かるが、民主党の票を奪うだけで、無意味な挑戦ではないか」と か「ドンキホーテでは」という質問も出ましたが、天木さんは自分が神奈川11区で出ることでメディアと国民の関心を引きつけ、選挙の争点 を郵政ではなくイラクからの自衛隊撤退に絞り、日本がアメリカ追従の戦争への道を選ぶのか、それとも平和の道へ立ち戻るのかの選択を有権者に問いたい、と答えました。そしてその主張は各紙に取り上げられました。風が起こり始めた、と私は捉えています》
とある。
結局のところ、メディアは天木氏を黙殺したように思われる。
かつて天木氏をTV番組に出演させた田原総一郎も、同様だったと。では、なんのために小泉純一郎と刺しちがえる覚悟で(小泉氏はまったく疵を負っていない)外務省を辞した天木氏を出演させたのか?
視える刺客に国民は発情したようだが、視えない刺客のほうが怖ろしい。
神奈川11区の確定得票。
小泉純一郎(自 前) 197,037
斉藤 勁 (民 新) 50,551
瀬戸 和弘 (共 新) 11,377
天木 直人 (無 新) 7,475
羽柴 秀吉 (無 新) 2,874
一方、9/14にTBSラジオ「ストリーム」出演中の勝谷誠彦氏が「勝谷誠彦の××な日々。」おいて、管理人から以下のようなメールがきたが、無視していると語っている最中に削除されたことがわかった。削除された時間は判明しないが、当日の朝は削除されていなかったという。まことに臨場感があった。いつも過激なことを書いているが、そんなことははじめてだという。
2005/9/13の日記より引用。
勝谷誠彦 様
アカウント:31174
『さるさる日記』をご利用いただき、有り難うございます。
『さるさる日記』の管理人です。
勝谷誠彦様の日記には、当サイトの利用規約の禁止行為に
触れる内容が書かれております。
■ 規約
http://www.diary.ne.jp/rule.html
・特定の個人や団体、国や人種などを中傷する表現があった場合。
「2005/09/12 (月) まだこれは終わりの始まりの第一段階に過ぎないのだ。」
本来、このような内容の日記は、連絡無く削除いたしますが、
今回は「警告」とさせて頂きます。
9/13の17:00に再度確認させていただき、対応が
されていない場合は即刻削除させていただきます。
今後も、規約に反する内容が確認された場合は
事前の連絡なく、削除させて頂きますのでご了承ください。
「粛正」されるのは自民党議員や有名人だけではない、ということを思い知らされた。そしてその自民党を圧勝させたのは、われわれ国民なのである。
削除されるまえの2005/9/12の日記はこちら。
ちなみに勝谷氏を最初に知ったのはラジオ番組での発言だった。録音して聴きつづけたが、共感できる部分が多いので注目していた。ところがイラク戦争において、勝谷氏が一貫して武装勢力を日記にテロリストと書いたり、TVやラジオでそう発言するのにガマンできなくてメールしたが、返信はなかった。最初にべつの用件でメールしたときには、反論の返信があった。
(わたしは有名人にメールしたことがなく、この2度のメールは特別である。また勝谷氏は写真家でもあり、戦争中のイラクにも行って、危ないところを助かっている。凶弾に倒れた橋田信介は彼の師匠だという)
参考までに、2004/4/14(水) TBSラジオ「ストリーム」における勝谷誠彦氏の発言の一部をメモしたものを記す。パーソナリティは小西克哉氏だが、勝谷氏の発言はかみあっていない。
小西 総理大臣はテロリストといういい方はやめたほうがいいと思う。アメリカでも叛乱軍(はんらんぐん)といういい方はしても、テロリストといういい方をするのは、ブッシュと政権内部の人間だけですよ。ジャーナリストはそういうことはいわないですから。平気でテロリストという政治家は、その帰結を考えていない。これはマズイですよ。
勝谷 それは、いかにアメリカの意図を受けて、小泉さんと福田さんがすぐに話したか、だと思うんですよね。
ほどなく『さらば外務省!』(講談社)を読み、力強い筆力と内容にこころを揺さぶられた。
その後、田原総一郎のTV番組「サンデープロジェクト」に天木氏が出演したのを観て驚愕した。「ひとのいいオジサン」にみえ、筆力から受けるイメージとはほど遠い。そのときの彼の発言は記憶に残っていない。
その後、天木氏のサイトを閲覧し、メルマガを読むようになった。文章はいつも迫力があったし、内容についても同意できるものばかりだった。それにもかかわらず、しだいに虚しさをおぼえるようになった時点で、天木氏の出馬を望んでいる自分に気づいた。
今回、天木氏が小泉首相と同じ神奈川11区から立候補されたのを知ったとき、熟慮の末だということはわかるが、不可思議だった。
「平和への勝手連」の【2005/08/29 出馬の意味】によると、
《天木さんの会見には新聞がほぼ全社、テレビもNHK,TBS、神奈川 テレビなどが来ていて、横須賀市庁舎4階の狭い記者会見室は満杯で、 質問も活発でした。当然、みなさんがおっしゃっている「主張が正しいのは分かるが、民主党の票を奪うだけで、無意味な挑戦ではないか」と か「ドンキホーテでは」という質問も出ましたが、天木さんは自分が神奈川11区で出ることでメディアと国民の関心を引きつけ、選挙の争点 を郵政ではなくイラクからの自衛隊撤退に絞り、日本がアメリカ追従の戦争への道を選ぶのか、それとも平和の道へ立ち戻るのかの選択を有権者に問いたい、と答えました。そしてその主張は各紙に取り上げられました。風が起こり始めた、と私は捉えています》
とある。
結局のところ、メディアは天木氏を黙殺したように思われる。
かつて天木氏をTV番組に出演させた田原総一郎も、同様だったと。では、なんのために小泉純一郎と刺しちがえる覚悟で(小泉氏はまったく疵を負っていない)外務省を辞した天木氏を出演させたのか?
視える刺客に国民は発情したようだが、視えない刺客のほうが怖ろしい。
神奈川11区の確定得票。
小泉純一郎(自 前) 197,037
斉藤 勁 (民 新) 50,551
瀬戸 和弘 (共 新) 11,377
天木 直人 (無 新) 7,475
羽柴 秀吉 (無 新) 2,874
一方、9/14にTBSラジオ「ストリーム」出演中の勝谷誠彦氏が「勝谷誠彦の××な日々。」おいて、管理人から以下のようなメールがきたが、無視していると語っている最中に削除されたことがわかった。削除された時間は判明しないが、当日の朝は削除されていなかったという。まことに臨場感があった。いつも過激なことを書いているが、そんなことははじめてだという。
2005/9/13の日記より引用。
勝谷誠彦 様
アカウント:31174
『さるさる日記』をご利用いただき、有り難うございます。
『さるさる日記』の管理人です。
勝谷誠彦様の日記には、当サイトの利用規約の禁止行為に
触れる内容が書かれております。
■ 規約
http://www.diary.ne.jp/rule.html
・特定の個人や団体、国や人種などを中傷する表現があった場合。
「2005/09/12 (月) まだこれは終わりの始まりの第一段階に過ぎないのだ。」
本来、このような内容の日記は、連絡無く削除いたしますが、
今回は「警告」とさせて頂きます。
9/13の17:00に再度確認させていただき、対応が
されていない場合は即刻削除させていただきます。
今後も、規約に反する内容が確認された場合は
事前の連絡なく、削除させて頂きますのでご了承ください。
「粛正」されるのは自民党議員や有名人だけではない、ということを思い知らされた。そしてその自民党を圧勝させたのは、われわれ国民なのである。
削除されるまえの2005/9/12の日記はこちら。
ちなみに勝谷氏を最初に知ったのはラジオ番組での発言だった。録音して聴きつづけたが、共感できる部分が多いので注目していた。ところがイラク戦争において、勝谷氏が一貫して武装勢力を日記にテロリストと書いたり、TVやラジオでそう発言するのにガマンできなくてメールしたが、返信はなかった。最初にべつの用件でメールしたときには、反論の返信があった。
(わたしは有名人にメールしたことがなく、この2度のメールは特別である。また勝谷氏は写真家でもあり、戦争中のイラクにも行って、危ないところを助かっている。凶弾に倒れた橋田信介は彼の師匠だという)
参考までに、2004/4/14(水) TBSラジオ「ストリーム」における勝谷誠彦氏の発言の一部をメモしたものを記す。パーソナリティは小西克哉氏だが、勝谷氏の発言はかみあっていない。
小西 総理大臣はテロリストといういい方はやめたほうがいいと思う。アメリカでも叛乱軍(はんらんぐん)といういい方はしても、テロリストといういい方をするのは、ブッシュと政権内部の人間だけですよ。ジャーナリストはそういうことはいわないですから。平気でテロリストという政治家は、その帰結を考えていない。これはマズイですよ。
勝谷 それは、いかにアメリカの意図を受けて、小泉さんと福田さんがすぐに話したか、だと思うんですよね。
miko3355 at 17:38│TrackBack(0)│社会全般
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この記事へのコメント
1. Posted by 名鹿 2005年09月16日 10:15
miko殿
いろいろ読んでます。
勉強になります。
正直なところ僕には難しい内容が多いです。
でも、賛否両論あるとはいえ、文章の旨味、凄みは感じます。そしてユーモアも。
タクシーの話は特に面白かったです。
これからも期待しています。
いろいろ読んでます。
勉強になります。
正直なところ僕には難しい内容が多いです。
でも、賛否両論あるとはいえ、文章の旨味、凄みは感じます。そしてユーモアも。
タクシーの話は特に面白かったです。
これからも期待しています。
2. Posted by 小向 2005年09月16日 11:05
勝谷氏の削除される前の日記の内容は強烈ですね。でも真に迫っている感じがする。民主党に入れるのに逡巡して自民党に入れた人が多いというのは当たっているでしょう。僕も今回はよっぽど民主党に入れるのやめようかと思った。結局入れたけど。
小泉さんは国内ではイメージだけで支持を受けているけれど、外国では通用しないでしょうね。
憲法常任委員会設置案という選挙勝利後露骨に出てきた憲法改正の動き、公明党の異論で撤回したそうです。公明党もこういう面では存在意義があるのですね。
小泉さんは国内ではイメージだけで支持を受けているけれど、外国では通用しないでしょうね。
憲法常任委員会設置案という選挙勝利後露骨に出てきた憲法改正の動き、公明党の異論で撤回したそうです。公明党もこういう面では存在意義があるのですね。
3. Posted by miko 2005年09月16日 22:52
名鹿さま
コメントありがとうございます。
わたしはユーモア感覚を重要視していますので、名鹿さんがタクシーの話をおもしろいと感じてくださったのはうれしいです。
じつは今回、手を入れたのは、いきなり被爆者手帳をわたしに手渡した運転手の項です。
その理由は、念仏の鉄さんの「見物人の論理」の
【戦争を知らない世代が語る戦争のリアリティ。】
http://kenbtsu.way-nifty.com/blog/2005/08/post_f9a1.html
というすばらしいエントリーと、そのコメント欄に刺激されたからです。若い世代の名鹿さんに、ぜひともお読みいただきたい内容です。
(わたしがはじめてコメントさせていただいたblogですが、鼎談に発展してゆき、ちょっと長いです)
で、わたしが最も書きたかったのは最後の運転手であり、あの男の背中をひっくりかえしてみたかったのです。
たまにしか更新できませんが、これからもよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
わたしはユーモア感覚を重要視していますので、名鹿さんがタクシーの話をおもしろいと感じてくださったのはうれしいです。
じつは今回、手を入れたのは、いきなり被爆者手帳をわたしに手渡した運転手の項です。
その理由は、念仏の鉄さんの「見物人の論理」の
【戦争を知らない世代が語る戦争のリアリティ。】
http://kenbtsu.way-nifty.com/blog/2005/08/post_f9a1.html
というすばらしいエントリーと、そのコメント欄に刺激されたからです。若い世代の名鹿さんに、ぜひともお読みいただきたい内容です。
(わたしがはじめてコメントさせていただいたblogですが、鼎談に発展してゆき、ちょっと長いです)
で、わたしが最も書きたかったのは最後の運転手であり、あの男の背中をひっくりかえしてみたかったのです。
たまにしか更新できませんが、これからもよろしくお願いします。
4. Posted by miko 2005年09月16日 23:31
小向さま
>民主党に入れるのに逡巡して自民党に入れた人が多いというのは当たっているでしょう。
これはわたしには理解できません。自民党が圧勝したらどうなるかは、容易に想像できますから。
「勝谷誠彦の××な日々。」は過激さが常態となっていますので、すべての日記が『さるさる日記』の規約の禁止行為に触れます。管理人が2005/9/12(月)の日記を最初に削除した理由について、考察する必要があります。これを端緒として、今後は無断でバシバシ削除してゆくという意味なのか。
今後の動向を注視したいと思います。
二分法で動くのは、独裁そのものです。
>民主党に入れるのに逡巡して自民党に入れた人が多いというのは当たっているでしょう。
これはわたしには理解できません。自民党が圧勝したらどうなるかは、容易に想像できますから。
「勝谷誠彦の××な日々。」は過激さが常態となっていますので、すべての日記が『さるさる日記』の規約の禁止行為に触れます。管理人が2005/9/12(月)の日記を最初に削除した理由について、考察する必要があります。これを端緒として、今後は無断でバシバシ削除してゆくという意味なのか。
今後の動向を注視したいと思います。
二分法で動くのは、独裁そのものです。